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2026.09.29

本業をしながら、最大40人・月330本を回すチームを作った実録+そのまま使える運営テンプレート

動画編集の案件が増えてくると、多くの人が一度は「編集を外注して、チーム化した方がいいのではないか」と考えます。

しかし、編集者を集めるだけではチームになりません。

管理する人数が増えたことで、納期確認、初稿チェック、修正指示、報酬集計に追われ、自分で編集していた頃より忙しくなることもあります。仕事を任せたはずなのに、確認や教育に時間がかかる。私も最初の外注で、その難しさを感じました。

私は看護師として本業を続けながら動画編集チームを作り、2026年6月には、代表である私を除く40人が同じ月に稼働し、ショート動画300本、横動画30本の合計330本を納品しました。40人にはAD4人を含みます。ADは、動画の一次添削や進捗管理を担うアシスタントディレクターのことです。

この体制は、最初から完成していたわけではありません。

編集者と納品当日まで連絡がつかず、私自身が横動画の編集を引き取ったこともあります。そのときは、クライアントへの納品が約1日遅れました。人数を増やすだけでは防げない問題があり、進捗の追い方と役割分担を見直す必要がありました。

この記事では、チームの成長過程、採用、ADへの業務分担、納期遅延への対応を実体験として紹介します。あわせて、読者が自分のチームへ取り入れるための運営例と、複製して使える12種類のテンプレートを掲載します。運営例の配点・時間・金額は、当チームの実績とは区別して示します。

先に結論:担当制とADへの業務分担が運営の軸になった

私のチームでは、ADごとに担当クライアントを決め、一次添削と進捗管理を任せていました。案件配分には立候補と指名を併用し、私はフロント対応、営業、全体管理を担いました。

当時の経験から、これからチームを作る人に伝えたいのは次の5点です。

  1. 外注を始めた直後は、添削と教育にも時間がかかる
  2. ADに任せる範囲を具体的に決める
  3. 編集品質に加え、納期・返信・報告の安定性を見る
  4. 中間報告で進捗を追い、連絡が途絶えた際の対応を決める
  5. 本数と人数だけでなく、代表の作業時間と案件の採算も確認する

ピーク月も、私は副業に1日約5時間を使っていました。チーム化は「ほぼ何もしなくてよくなる」仕組みではなく、任せる仕事と自分が担う仕事を組み直す取り組みでした。

公開されているノウハウと現場の声から見える、チーム運営の4つの論点

動画編集チームに関する既存記事では、ディレクターの仕事として、企画、クライアントとの調整、制作進行、品質管理、編集者の採用・育成などが挙げられています。実際、CREATIVE VILLAGEの解説でも、動画編集ディレクターは編集作業の監督だけでなく、プロジェクト全体の方向性や品質を管理する役割とされています。

品質管理については、StockSunの動画制作・編集ガイドラインが、音声・カット・テロップ・撮影準備などを扱う199項目の確認事項を公開しています。自分の案件に必要なチェック項目を整理する際の参考になります。

発注者レビューでは、映像の見栄えに加え、要望への理解や対応の速さも評価されています。ミツモアの動画制作の口コミには、修正せずに納品できたという投稿や、納期・コミュニケーション・柔軟さに関する評価があります。一方、動画編集者による案件体験談には、複数のディレクターを介する指示、単価アップへの期待と提示額のずれ、納品済みなのに未納品と扱われたことへの不満が書かれています。

これらは個別の投稿であり、業界全体を代表する統計ではありません。本記事では、こうした声も参考に、次の4点を運営の確認項目として整理します。

  1. 品質:どの状態なら納品できるのか
  2. 進捗:誰が何をいつまでに行うのか
  3. 収支:誰の作業にいくら支払い、いくら残るのか
  4. 信頼:報酬、修正、評価、連絡経路が明確か

既存のチェックリストや一般論だけでは埋まりにくいのが、人数が増えたときの権限移譲、案件配分、外注費の把握、緊急時の代替です。以降では、実際に最大40人・月330本規模を運営した経験をもとに、この部分を具体化します。

動画編集チームを作る前に知っておきたいこと

1人で編集を続ける限界は、技術ではなく時間で決まる

編集スキルが上がれば、1本を完成させる時間は短くなります。しかし、どれほど作業速度が上がっても、1人が使える時間には上限があります。

特に副業の場合、本業、家庭、睡眠を除いた時間で、素材確認、編集、修正、クライアント対応、請求まで行わなければなりません。編集本数を増やすほど、営業や仕組みづくりに使える時間は減っていきます。

サイバーエージェントが2026年3月に発表した調査では、国内動画広告市場は2025年に8,855億円と推計され、2026年は1兆437億円になると予測されています。2025年のスマートフォン向け動画広告の比率は約80%です。これは広告市場の数値で、動画編集者の受注額や動画制作市場全体を示すものではありません。同社「2025年国内動画広告の市場調査」

需要がある一方で、1人の編集者が制作できる本数には限界があります。そこで必要になるのが、単純な外注ではなく、複数人で同じ品質と納期を守れる制作体制です。

チーム化すれば自動的に利益が増えるわけではない

チーム化すると、自分が直接編集しなくても売上を作れる可能性が生まれます。しかし、受注単価と編集者への支払額の差額が、そのまま利益になるわけではありません。

実際には、次の費用と時間が発生します。

  • 編集者への報酬
  • AD・ディレクターへの報酬
  • 初稿確認と修正指示の時間
  • クライアント対応
  • ストレージや管理ツールの費用
  • 納期遅延時の再割り振り
  • 作り直しや緊急修正のコスト
  • 請求・外注費集計の事務作業

たとえば、1本5,000円で受注し、編集者へ3,000円を支払った場合、見かけ上の差額は2,000円です。しかし、AD確認、代表確認、修正対応、ツール費まで含めると、実質的な利益はさらに小さくなります。

チーム化を始める前に、最低でも次の式で案件ごとの採算を確認する必要があります。

案件ごとの採算目安=受注単価-編集者報酬-AD報酬-追加の修正・管理コスト-案件に紐づく経費

これは運営判断用の計算例です。編集者報酬に含まれる修正費を再び引くなどの二重計上を避け、代表の作業時間を金額換算する場合は、実際に支払った費用と分けて記録します。

チーム化を始める判断基準

次の条件がそろっていれば、チーム化を検討しやすい段階です。

  • 毎月継続する案件がある
  • 編集内容と納品形式がある程度決まっている
  • 1本あたりの売上と外注可能額を把握している
  • 第三者へ渡せる参考動画や編集ルールがある
  • 自分が修正理由を言語化できる
  • 編集者へ任せてもクライアント納期まで余裕を残せる

反対に、単発案件しかなく、次月の本数も分からない状態で大量採用すると、編集者へ仕事を渡せません。人が集まったことと、チームとして稼働できることは別です。

チーム化を考えた理由
外注を考えた理由は、自分の時間を作り、事業を大きくして、収入を伸ばしたかったからです。自分1人の編集時間に依存する状態から、複数人で制作できる体制へ変えたいと考えていました。

【実録】1人の編集者から40人・月330本になるまで

体制は、最初から40人だったわけではありません。2024年に1人で始め、2025年4月に編集者5人とチーム化し、約1年2カ月後の2026年6月にAD4人・編集者等36人の同月稼働40人まで拡大しました。

時期体制・実績
2024年代表1人で動画編集を開始
2025年4月代表を除く編集者5人でチーム化
2025年冬頃編集者が約25人まで増加。初めてADを置き、一次添削を任せ始める
2026年6月AD4人・編集者等36人の計40人が同月稼働。ショート300本・横動画30本、合計330本を納品

最初は自分で編集するところから始まった

2024年に動画編集を始め、翌2025年4月にチーム化しました。最初の案件では、1本を完成させるまで約5日かかっています。これは着手から完成までの期間で、連続した実作業時間や契約上の納期を示す数字ではありません。

最初に受けた案件
最初に受けたのはビジネス系の横動画編集で、報酬は1本5,000円でした。1本を完成させるまで約5日かかったところからのスタートです。

最初の外注では、添削と教育に時間がかかった

自分の中では当たり前だった編集ルールも、相手に伝えなければ存在しないのと同じです。

テロップの改行位置、フォント、色、BGMの音量、画像を切り替えるタイミング、不要部分のカット基準。自分が感覚的に行っていた判断を言語化しないまま依頼すると、提出された初稿に大量の修正を入れることになります。

このとき、「相手のスキルが低い」と判断するだけでは改善しません。発注時の情報不足、参考動画の不足、確認項目の不足も、修正が増える原因だからです。

初めて外注して分かった難しさ
自分の時間を作るために外注を始めましたが、提出された動画の添削に非常に時間がかかり、編集者の教育にも苦労しました。制作を任せた後にも、確認・添削・教育という仕事が残りました。

一次添削を任せるADを置いた

初めてADを置いたのは、チーム化から半年以上が経ち、編集者が約25人まで増えた2025年冬頃です。最初に任せたのは一次添削でした。ただし、役職名を付けただけで、代表の仕事が自動的に減ることはありません。

ADがどこまで判断してよいのか、どの修正は編集者へ戻し、どの問題は代表へ相談するのか。権限を定義しなければ、すべての確認が代表へ戻ってきます。

2026年6月にはADが4人稼働し、原則として担当クライアントを決めていました。そのうち1人は、もともとチームの編集者として参加し、そこから昇格したメンバーです。クライアント対応、動画格納、最終チェック、納品まで担当する、実質的なディレクターに近い役割でした。残り3人は一次添削と進捗管理を中心に担当していましたが、案件によって任せる範囲は異なりました。

この違いを曖昧にすると、同じADという名称でも責任と報酬が合わなくなります。役職名ではなく、担当業務と最終責任で区分することが重要です。

最大規模は「同月に実際に稼働した40人」

ここでいう40人は、過去に登録した累計人数ではありません。同じ月に実案件を担当したAD4人と編集者等36人の合計です。また、代表である私自身は40人に含めていません。

制作量の中心はショート動画で、2026年6月はショート動画300本、横動画30本の合計330本を納品しました。動画の種類によって担当できる編集者、確認時間、利益率は異なります。

当時のクライアントは合計4社で、そのうち主要取引先1社だけで約28アカウントを担当していました。他3社のアカウントを足した総数ではありません。実績の集計条件は次のとおりです。

指標実績定義
対象年月2026年6月40人と330本は同じ月の実績
稼働人数40人AD4人と編集者等36人の合計。代表を含めない
AD4人2026年6月に稼働した人数
編集者等36人40人からAD4人を除いた人数
ショート動画300本制作完了後に納品した本数
横動画30本制作完了後に納品した本数
合計納品本数330本受注数・公開数ではなく、制作完了後の納品数
クライアント数4社固有名詞は非掲載
運用アカウント数主要取引先1社だけで約28アカウント他3社分を含む総数ではない

本業をしながら運営するために、代表の仕事を限定した

本業がある以上、平日のすべての時間をチーム運営に使うことはできません。日中すぐに返信できない時間があることを前提に、緊急度の判断と連絡経路を決める必要がありました。

代表しかできない仕事は、重要なクライアント判断、人員配置、価格・契約、トラブル対応、最終的な収支判断です。素材格納、定型連絡、一次添削、修正追跡まで代表が抱えると、本業中にも通知を確認し続ける状態になります。

本業と両立していた当時の1日
2026年6月当時は、出勤前、昼休み、帰宅後と、使える時間帯をほぼすべて副業の確認に充てていました。副業に使っていた時間は1日約5時間です。ADへ一次添削や進捗管理を任せた後も、フロント対応、営業、全体管理は代表の仕事として残っていました。チーム化によって自分の編集時間は減らせましたが、運営そのものがほぼ自動になったわけではありません。

40人を回していた動画編集チームの役割分担

動画編集ディレクターの一般的な仕事には、制作進行、スケジュール管理、品質チェック、修正指示などがあります。参考:CREATIVE VILLAGE「動画編集ディレクターとは?」

ピーク月のAD4人のうち、1人にはクライアント対応から納品まで任せていました。残り3人は一次添削と進捗管理が中心で、担当範囲は案件ごとに異なります。以下はこの体制をもとにした役割整理の例です。細かな業務は、実際の案件と権限に合わせて割り当てます。

代表・統括ディレクター

  • 案件獲得と契約条件の決定
  • 重要なクライアント対応
  • 担当ADの決定
  • 人員配置と採用判断
  • 最終的な品質・納期判断
  • 売上、外注費、利益の管理
  • 重大なトラブルへの対応

AD・担当ディレクター

  • 担当クライアントのルール把握
  • 素材と指示の整理
  • 編集者への割り振り
  • 初稿提出状況の確認
  • 一次添削と修正指示
  • 修正状況の追跡
  • 完成動画の格納
  • 権限に応じたクライアント対応と納品

編集者

  • 素材と指示書の確認
  • 編集作業
  • セルフチェック
  • 社内納期までの初稿提出
  • 指摘箇所の修正
  • 完成データとプロジェクトデータの整理

役割と権限は表で決める

次の表は読者向けの運営例です。代表と担当ディレクターを兼任する場合も含め、最終判断者を案件ごとに決めて使ってください。

業務編集者AD代表・ディレクター
素材不足の報告実行確認・整理重要時に判断
初稿制作実行進捗確認原則関与しない
一次添削セルフチェック実行基準を決定
軽微な修正判断修正対応判断可能原則関与しない
クライアント納期の変更相談相談・提案最終判断
クライアント回答原則なし権限内で対応重要事項を判断
最終納品原則なし権限に応じて実行必要時のみ確認
報酬変更なし提案決定

重要なのは、代表がすべてを見ることではなく、「代表へ上げる条件」を明確にすることです。

編集者を採用する方法と失敗しない選考基準

採用人数は、登録者数ではなく仕事量から逆算する

「案件が増えそうだから」という理由だけで大量に採用すると、仕事を渡せない編集者が増えます。応募時の期待と実際の発注量が合わなければ、優秀な人ほど別のチームへ移っていきます。

採用人数を考えるときは、次の順番で計算します。

  1. 翌月に確定している本数を出す
  2. 既存編集者が対応できる本数を引く
  3. 新人へ任せられる案件を分ける
  4. 納期遅延に備えた予備枠を設定する
  5. 必要人数だけ募集する

募集文で曖昧にしてはいけない項目

  • 動画のジャンルと尺
  • 1か月の想定本数
  • 1本あたりの報酬
  • 編集に含まれる作業
  • 初稿と最終納品の期限
  • 修正対応の範囲
  • 使用ソフトとバージョン
  • プロジェクトデータ提出の有無
  • 連絡方法と返信目安
  • 継続判断の基準

動画編集の募集では、極端に安いフル尺のテスト編集に対し、「完成品を安価に集める目的ではないか」と不安を持つ声もあります。これは統計ではなく利用者個人の声ですが、募集側がテストの目的、範囲、報酬、本採用条件を明示すべき理由を示しています。参考:Yahoo!知恵袋の相談事例

テスト編集は無償から有償へ変更した

以前は、採用時のテスト編集を無償で実施していました。現在は方針を変え、有償テストにしています。変更した理由は、次の5つです。

  1. 応募者が編集に使う作業時間に対して、対価を払いたいと考えたため
  2. 無償テストに対する不信感や、応募への抵抗を減らしたかったため
  3. 実案件に近い内容を依頼するため
  4. 優秀な応募者に参加してもらいやすくしたかったため
  5. テスト編集をめぐるトラブルや批判を避けたかったため

応募者の時間への対価と、選考に対する信頼の両方を大切にしたいと考えました。採用側にとっても、実際の仕事に近い内容で適性を確認し、優秀な人に応募を検討してもらえる選考にすることが狙いでした。

現在依頼しているテスト動画の完成尺は、いずれも約1分です。

有償か無償かだけでなく、募集時には、テストの目的、編集する範囲、提出物、成果物の利用有無、評価項目、報酬額、本採用後の条件まで明示することが重要です。特に実案件に近い素材や長時間を要する編集を依頼する場合は、応募者が通常業務との違いを判断できる情報を先に示します。

ポートフォリオだけでは決めなかった

実際の採用では、ポートフォリオ、テスト編集、面談、返信速度をすべて確認していました。過去の完成作品だけでは分からない部分を、複数の方法で見ていました。読者が選考基準を作る際には、次のような具体的な行動に分けると評価しやすくなります。

  • 募集文を読んだうえで応募しているか
  • 質問に対して必要な回答が返ってくるか
  • 分からない点を着手前に確認できるか
  • 期限より前に遅延リスクを報告できるか
  • 修正理由を理解して次回へ反映できるか
  • ファイル名とフォルダ構成を守れるか
  • 他責にせず、事実を簡潔に報告できるか

技術は教育できますが、連絡が途絶える、期限直前まで相談しない、同じ修正を繰り返すといった問題は、チーム全体の納期に影響します。

XなどのSNSで募集する場合も、応募者が仕事内容と選考条件を判断できる募集文を用意します。具体的な書き方は後半のテンプレート1を参考にしてください。

案件の割り振りは「立候補」と「指名」を併用する

当時の案件配分は、編集者が立候補する方式と、担当者を指名する方式の両方を使っていました。

立候補制は、編集者自身が空き状況を判断しやすく、主体的に案件を取ってもらえる利点があります。一方で、人気案件に希望が集中し、難しい案件や短納期案件が残ることがあります。

指名制は、案件と編集者の相性を考えて割り振れますが、同じ人へ案件が集中しやすく、ADが全員の稼働状況を把握していなければ成立しません。

使い分けを設計する際には、次のような整理ができます。これは読者向けの例であり、当時の全案件に共通する固定ルールを示したものではありません。

  • 継続案件:過去に担当した編集者を優先して指名
  • 新規案件:適性のある編集者へテスト的に依頼
  • 汎用的な案件:対応可能者を募る
  • 緊急案件:実績と速度を確認してADが指名
  • 育成案件:新人でも対応できる範囲を切り出す

編集者のリソース表に必要な項目

項目記入例
編集者名Aさん
得意ジャンル採用ショート、対談
使用ソフトPremiere Pro
品質レベル単独対応/要確認/研修中
週の対応可能本数5本
現在の担当本数3本
平均初稿日数2日
対応可能クライアントX社、Y社
注意点平日日中は返信困難
代替可能な編集者Bさん

「空いています」と言われたことだけを頼りにするのではなく、既存の締切と実績を同時に確認します。

受注から納品までの運営フロー

画像は説明用の生成イメージです。

一次添削と進捗管理をADへ任せる場合の、基本フローの例を紹介します。社内納期やステータスの細かな定義は、読者が自分の案件に合わせて調整するための提案です。

基本フロー

  1. クライアントから素材と指示を受領
  2. 不足素材と納品条件を確認
  3. 担当ADと編集者を決定
  4. 社内納期を設定
  5. 編集者が初稿を制作し、セルフチェック
  6. 編集者が確認済みの初稿を提出
  7. ADが一次添削
  8. 編集者が修正
  9. 必要に応じて最終確認
  10. クライアントへ納品
  11. 本数、担当者、報酬を集計

クライアント納期と社内納期を分ける

クライアントから「10日まで」と言われ、そのまま編集者へ10日を締切として伝えると、修正時間が残りません。

たとえばクライアント納期が10日なら、初稿の社内納期を7日、AD確認と修正を8日、最終確認を9日とします。必要なバッファは動画の難易度と担当者の安定度で変えます。

管理側も、遅延を早期に察知できる仕組みを用意します。自社の遅延履歴を記録し、何日前に把握すれば応援や担当変更が間に合うかを考えることが大切です。

進捗ステータスを言葉だけで終わらせない

「編集中」「もう少し」「今日中」といった表現は、人によって意味が違います。進捗は成果物とセットで定義します。

ステータス定義
未着手素材確認前
確認中素材・指示を確認し、不足を洗い出している
編集中プロジェクトを作成し編集に着手している
初稿提出指定場所へ初稿URLを提出済み
修正中指摘を受領し修正している
最終確認ADまたはディレクターの最終確認待ち
納品クライアントへ完成データを提出済み
公開済み投稿・公開まで確認済み

チャットは相談と通知、管理表は正式な進捗、ストレージは素材と成果物、というように役割を分けます。

連絡・管理に使用したツール
連絡にはLINE、管理には自作したシステムを使用していました。

読者が体制を作る際も、連絡・進捗記録・ファイル保存の役割を決めます。たとえば連絡はLINEやSlack、進捗はスプレッドシートや管理システム、保存はGoogle Driveといった構成が考えられます。特定のツールを導入するだけで解決するのではなく、誰がどの情報を更新するかまで決めることが必要です。

編集品質を安定させる3段階のチェック体制

当チームではADへ一次添削を任せていました。ここでは、その前後を含めたチェック体制の設計例を示します。特に最終確認の対象と判断者を曖昧にしないことが大切です。

第1段階:編集者のセルフチェック

編集者が初稿を提出する前に、最低限の確認を行います。

  • 指示された尺に収まっているか
  • 誤字脱字がないか
  • テロップの位置、色、フォントがルール通りか
  • 不自然なカットがないか
  • BGM、声、効果音の音量が適切か
  • 画像やロゴの使用に誤りがないか
  • 書き出し設定とファイル名が正しいか
  • 素材の入れ忘れがないか

第2段階:ADの一次添削

ADは単なる誤字チェックではなく、クライアント固有のルールと過去の修正傾向を確認します。

  • 参考動画とのトーンの差
  • クライアントが重視する箇所
  • 過去に指摘された表現
  • 冒頭のテンポと離脱要因
  • 視認性とブランドルール
  • 編集者が自己判断した箇所

第3段階:ディレクターの最終判断

代表や担当ディレクターが重点的に確認する対象は、あらかじめ決めておきます。判断条件の例は次のとおりです。

  • 新規クライアントの初回動画
  • 新しい編集者の初回案件
  • 大幅な構成変更がある
  • ADが判断に迷っている
  • クレームや大きな修正につながる可能性がある
  • 法律、医療、金融など表現リスクが高い

動画編集の確認項目は多く、StockSunも音声、カット、テロップなどを含む199項目のガイドラインを公開しています。参考:StockSun「動画編集ガイドライン」

ただし、項目を増やすだけでは運用されません。毎回必ず見る共通チェックと、クライアントごとの固有チェックを分けることが重要です。

修正指示は「場所・内容・理由」で書く

悪い例:

ここ、もう少し見やすくしてください。

改善例:

00:08〜00:11
黄色テロップが背景と同化しているため、黒の座布団を追加してください。スマートフォン表示でも読める状態にすることが目的です。以後、同じ背景では同じ処理で統一してください。

修正理由まで伝えると、編集者が次回から自分で判断できるようになります。

AD・動画編集ディレクターの選び方

画像は説明用の生成イメージです。

編集が上手い人がADに向いているとは限らない

ADに必要なのは、編集スキルだけではありません。

  • 複数案件の期限を見られる
  • 相手によって指示の伝え方を変えられる
  • 問題が小さいうちに報告できる
  • クライアントの意図と編集者の事情を分けて考えられる
  • 感覚的な違和感を言語化できる
  • 自分で直した方が早い場面でも、必要に応じて教育できる
  • 予算と品質の両方を意識できる

編集スキルが高くても、連絡や進捗確認が苦手であれば、プレイヤーとして力を発揮してもらった方がよい場合があります。

実際に編集者からディレクターへ昇格した

ピーク月にクライアント対応から納品まで任せていた実質ディレクター1人は、最初からディレクターとして採用した人ではありません。もともとはチームの編集者として案件を担当し、参加から約3カ月で昇格したメンバーです。

昇格の決め手になったのは、次の5点です。

  • 編集品質が安定していた
  • 納期と返信が安定していた
  • 添削内容や指示を言語化できた
  • 進捗管理が得意だった
  • 自発的に報告・提案してくれた

編集品質だけで決めたわけではありません。自分の動画を完成させる力に加えて、ほかの編集者へ基準を伝え、複数案件を管理し、問題が小さいうちに共有できることを見て昇格を判断しました。

約3カ月という期間は、本人の実務対応が特に優れていたため実現した一例です。すべての編集者が3カ月で昇格するという意味ではなく、在籍期間よりも、実案件での品質と運営能力を基準に判断していました。

任せる仕事は段階的に増やす

実際の昇格ルートは、次の4段階でした。

  1. 編集者として自分の担当動画を制作する
  2. ほかの編集者が提出した動画の一次添削を行う
  3. 複数案件の進捗を管理する
  4. クライアント対応、最終確認、納品まで担当する

読者が同じように担当範囲を広げる際も、各段階で本人の判断範囲と相談先を決めておくと、仕事を任せやすくなります。採用、教育、収支改善まで担当してもらう場合は、その業務も別に合意します。

AD報酬は役職名ではなく責任範囲で決める

一次添削のみと、クライアント対応、進捗管理、最終納品まで行う仕事を同じ報酬にすると不公平になります。

私のチームでは、担当クライアント数を基準とし、追加業務に応じて報酬を上げる設計をしていました。読者が報酬を決める際は、対象期間、担当本数、動画尺、確認項目、修正回数、クライアント対応の有無をそろえて考えてください。同じ「1クライアント担当」でも仕事量は異なります。

ADに任せて変わったこと
ADが一次添削をしてくれるため、私が添削する時間は減りました。進捗管理も任せられるようになり、私自身はフロント対応、営業、全体管理を担う形になりました。一方で、難しかったのはADの教育です。任せた後にも、担当者を育てる仕事は残りました。

月330本規模で考えたい外注費と採算の管理

画像は説明用の生成イメージです。

受注単価と支払額は、作業条件とセットで見る

ショート動画では、受注単価が1本4,500〜5,000円程度、編集者への支払額が2,500〜4,000円程度の案件がありました。横動画では、受注単価2万円に対し、編集者への支払額が1万5,000〜1万8,000円程度の案件もありました。

数字だけを見ると「発注額が低い」「利益が少ない」といった評価になりがちです。しかし、同じショート動画でも、尺、素材の状態、フルテロップかどうか、演出量、修正回数、月の継続本数で必要工数は大きく変わります。

ここで示した金額は、尺や作業量を統一した料金表ではなく、個別案件の目安です。読者が見積もりや募集を行う際には、金額とあわせて次の条件を示します。

  • 完成尺
  • 編集内容
  • 素材尺と素材の整理状況
  • 1本の平均作業時間
  • 月の発注本数
  • 修正回数
  • マニュアルとテンプレートの有無
  • 作り直し時の追加報酬

通常の修正は編集報酬に含め、作り直しに該当する場合は追加料金とする運用でした。「通常修正」と「作り直し」の境界も、案件開始前に合意しておくことが大切です。

本数が増えるほど利益が減ることがある

次の状態では、売上が増えても利益が残りにくくなります。

  • 低粗利案件の本数だけが増える
  • 修正回数を記録していない
  • AD報酬が売上計算に反映されていない
  • 緊急対応を代表が無償で引き受ける
  • 月をまたぐ納品と支払いが混在する
  • 編集者名の表記揺れで集計が重複する
  • 請求本数と外注本数が一致しない

毎月確認する管理表

項目内容
売上月クライアントへ請求する月
制作月実際に編集した月
クライアント発注元
案件・アカウント制作対象
動画ID重複しない管理番号
売上単価1本あたりの請求額
編集者担当者
編集者報酬支払額
AD確認担当
AD報酬案件へ配賦した額
修正回数初稿後の修正数
案件の採算差額売上-外注費-案件経費。何を控除したか明記
支払状況未確定/請求待ち/支払済み

【架空モデル】月330本でも、代表の取り分が大きいとは限らない

以下は実績ではなく、収支構造を説明するための仮定です。330本すべてを1本5,000円で受注し、平均3,200円で編集者へ依頼したケースを考えます。

項目計算金額
売上5,000円×330本1,650,000円
編集者報酬3,200円×330本1,056,000円
AD・進行管理費仮定100,000円
作り直し・緊急対応仮定60,000円
ツール・ストレージ仮定30,000円
差引額上記を控除404,000円

差引額は売上の約24.5%です。ここには代表自身の営業、クライアント対応、最終確認、請求事務の人件費や税金を含めていません。受注本数だけを見ると大きく見えても、管理工程を原価として扱わなければ、実態より利益が多く見えます。

反対に、テンプレート化によって平均編集時間を短縮できる、修正回数を減らせる、ADが複数案件を効率よく管理できる場合は、同じ受注単価でも収益性が改善します。重要なのは単価だけでなく、1本あたりの総作業時間と再作業率を把握することです。

2026年6月の外注費
2026年6月の外注費は907,500円(税込)でした。人数や納品本数に加え、こうした支払いも含めて運営を考える必要があります。

採算を確認する際は、同じ対象期間・事業範囲の売上と費用を対応させます。本業の給与などを含む合算収入から、動画事業の外注費だけを引いても、動画事業の利益は分かりません。また、売上が発生した月と、実際に入金される月も分けて管理します。

【実録】連絡途絶で納品が1日遅れ、進捗確認を見直した

納品当日まで連絡がなく、代表が案件を引き取った

実際に、担当編集者から納品当日まで連絡がなく、依頼していた横動画がその編集者から納品されなかったことがありました。納品日になってからでは、別の編集者へ余裕を持って振り替える時間もありません。最終的には、代表である私自身が案件を引き取って対応しましたが、クライアントへの納品は約1日遅れてしまいました。

中間報告・再連絡・ADの進捗確認をルールにした

チーム化していても、納期直前の問題をすべて代表が引き取る運営では、代表の時間は空きません。この出来事以降、次の3つをルールにしました。

  • 納期前に編集者から中間報告を求める
  • 一定時間返信がなければ再連絡し、状況に応じて担当を変更する
  • ADが各案件の進捗を追い、遅れや連絡途絶を早い段階で把握する

大切なのは、納品当日になってから代表が異常を見つけるのではなく、ADと中間報告によって、担当を切り替えられる段階で問題を検知することです。

運営例:連絡途絶以外にも備える

次は当チームの追加の失敗談ではなく、読者が体制を点検するための例です。

想定する問題事前に決めておくこと
案件が少なく、採用した人へ仕事を渡せない確定本数と育成時間から採用枠を決める
クライアント固有のルールを担当者しか知らない編集マニュアルに修正内容と理由を残す
制作本数と外注費の記録が一致しない進捗表と支払記録に同じ動画IDを使う
管理表が更新されない入力項目を絞り、担当者と更新時点を決める

仕組みを決める際には、問題の発生後に注意するだけでなく、どの段階で気づけるかまで考えます。

外注チーム運営で最低限決めておきたい契約条件

業務委託で編集者やADへ依頼する場合、口頭やチャットの雰囲気だけで仕事を始めると、報酬、納期、修正、著作権の認識がずれます。

最低限、次の項目を明示します。

  • 委託する業務内容
  • 納品物と納品形式
  • 報酬額と計算方法
  • 支払期日
  • 初稿・最終納期
  • 修正対応に含む範囲
  • 大幅な作り直しの扱い
  • 著作権と成果物の利用範囲
  • 素材と機密情報の管理
  • プロジェクトデータの提出・保管
  • 途中辞退と連絡途絶時の対応
  • 契約終了時のデータ削除

フリーランス法では、法律上の「特定受託事業者」への業務委託について、発注後直ちに取引条件を明示する必要があります。主な対象は従業員を使用しない個人と、代表者1人以外に役員がおらず従業員も使用しない法人です。明示は書面やメール・SNSメッセージなどで行い、業務内容、報酬額、支払期日、当事者の名称、委託日、納品日・場所などを示します。従業員を使用しない個人事業主が発注する場合にも、この明示義務はあります。公正取引委員会Q&A

一方、原則として受領日から60日以内のできる限り短い期間に支払期日を設定する義務は、発注者が「特定業務委託事業者」に該当する場合に適用されます。対象は、従業員を使用する個人、または役員が2人以上いるか従業員を使用する法人です。外注メンバーの人数だけで、従業員を使用しているかどうかは判断できません。公正取引委員会Q&A

支払期日は「翌月10日」のように特定できる日を定めます。60日以内の規定が適用される場合は、その日が受領日からの上限を超えないことも確認します。所定の事項を明示した再委託には、元委託の支払期日から30日以内とする例外もあります。公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」

また、委託期間や発注事業者の要件に応じて、受領拒否・報酬減額・不当なやり直し等の禁止、募集情報の的確表示、ハラスメント相談体制、育児・介護への配慮、中途解除・不更新の30日前予告などが関係します。参考:厚生労働省「フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備」

適用関係は、発注者・受注者の体制や委託期間によって変わります。実際の契約・運用では公的資料で対象要件を確認し、判断が難しい場合は専門家へ相談してください。

図や記入例で確認したい場合は、公正取引委員会ほか「フリーランス法パンフレット」PDFも参考になります。2026年7月改訂版の3〜6ページに対象と明示義務、8ページに発注条件の記入例、10〜12ページに支払期日と再委託の例外が整理されています。

人数別:動画編集チームの作り方

<!– 画像12:複数の作業席がある小さな制作スペース。16:9・実写調・文字なし。alt案:仕事量に合わせて制作体制を広げるイメージ。実際の人数・オフィスの再現ではない –>

画像は説明用の生成イメージです。

以下は体制を見直すための目安です。当チームが各人数の段階で実施した手順を示すものではありません。必要な管理量は、人数だけでなく本数、納期、動画の難易度でも変わります。

2〜3人の段階

  • 代表が最終確認する
  • 1枚の案件管理表から始める
  • 編集者ごとの得意・不得意を記録する
  • 修正内容を共通チェックへ変える
  • 予備担当を1人確保する

この段階で複雑なシステムは必要ありません。まずは、誰が、何を、いつまでに行うかが分かる状態を作ります。

4〜10人の段階

  • 一次添削担当を置く
  • クライアント納期と社内納期を分ける
  • 編集者の週対応本数を確認する
  • クライアント別マニュアルを作る
  • 売上と外注費を案件単位で記録する

11〜20人の段階

  • ADごとに担当クライアントを決める
  • ADの権限と代表確認条件を明文化する
  • 立候補と指名のルールを分ける
  • 遅延時の代替フローを作る
  • 月次で赤字案件と修正回数を確認する

21〜40人の段階

  • 代表が全案件を直接追わない
  • ADと実質ディレクターを区分する
  • 品質、進捗、収支を同じ動画IDでつなぐ
  • クライアント担当の代替者を置く
  • 採用、教育、契約、支払いを定型化する
  • 例外対応を記録し、翌月のルールへ反映する

40人を目標にする必要はありません。案件数に対して必要な人数と管理階層を作ることが目的です。

そのまま使える動画編集チーム運営テンプレート

以下の12種類は、本記事の内容をもとに読者が転用できるよう作成したひな形です。実際の管理画面を複製したものではありません。本文からコピーし、「○○」や記入例を自分の案件に置き換えて使ってください。配点・日数・金額・権限はすべて調整用のサンプルです。

テンプレート1:動画編集者の募集文

【業務委託/継続案件/動画編集者募集】
○○ジャンルの動画編集をお願いできる方を募集します。

・発注者名:○○
・所在地:○○
・連絡先:○○
・業務場所:在宅など○○
・完成尺:○秒〜○分
・月の想定本数:○〜○本
・業務内容:カット/テロップ/BGM/SE/画像挿入
・報酬:1本○円(税込・税別を明記)
・支払期日:○月○日/毎月○日締め翌月○日払いなど
・初稿:素材共有から○日以内
・修正:通常○回程度。指示変更による大幅な作り直しは別途相談
・使用ソフト:Premiere Pro ○○以降
・提出物:書き出し動画/プロジェクトデータ
・選考方法:ポートフォリオ/面談/有償テストなど
・テスト条件:作業範囲・報酬・納期・成果物の利用有無を別途明示

応募時に、①自己紹介、②ポートフォリオ、③週の対応可能本数、④返信可能な時間帯、⑤継続案件の経験をご記載ください。

募集時は、発注者の名称・所在地・連絡先、業務内容・従事場所・報酬などを明確にします。上記は読者向けの記入用サンプルです。厚生労働省「募集情報の的確表示」

テンプレート2:応募者ヒアリング

  1. 動画編集歴
  2. 使用ソフトとバージョン
  3. 得意な動画ジャンル
  4. 1週間の対応可能本数
  5. 通常の返信可能時間
  6. 過去に継続した案件の期間
  7. 納期遅延が予想される場合の対応方法
  8. プロジェクトデータ提出の可否
  9. ポートフォリオURL
  10. 今後担当したい業務

テンプレート3:テスト編集評価表

当チームでは現在、完成尺がいずれも約1分の動画で有償テストを実施しています。読者が自分のチームで取り入れる際は、募集時に報酬額、作業範囲、納期、成果物の利用有無を明記してください。以下は転用するための評価表のサンプルであり、当チームで実際に使用した配点を示すものではありません。

評価項目配点確認内容
指示理解20指示書と参考動画を反映できたか
基本品質20カット、テロップ、音声に問題がないか
再現性15指定されたトーンを再現できたか
提出管理15納期、ファイル名、格納場所を守ったか
コミュニケーション15不明点を適切なタイミングで確認したか
修正対応15指摘理由を理解し、漏れなく修正したか

テンプレート4:案件進捗管理表

動画IDクライアント担当AD編集者素材受領日社内初稿最終納期状態初稿URL備考
X-001X社AさんBさん9/19/49/7編集中-画像1点待ち

テンプレート5:修正指示

■該当箇所:00:00〜00:00
■現在の状態:
■修正内容:
■修正理由:
■今回のみ/今後も共通:
■再提出期限:○月○日○時

テンプレート6:納品前チェックリスト

  • 指定尺に収まっている
  • 誤字脱字がない
  • 固有名詞と数字を原稿・公式情報と照合した
  • テロップがセーフゾーン内にある
  • BGMと声の音量バランスに問題がない
  • 不要な無音、黒味、フリーズがない
  • ロゴ、色、フォントがルール通りである
  • 修正指示をすべて反映した
  • ファイル名と書き出し設定が正しい
  • 指定フォルダへ格納した

テンプレート7:AD権限表

判断内容AD判断代表確認
誤字・音量・軽微なデザイン修正可不要
編集者への再修正可原則不要
担当編集者の変更合意した条件内で可通常は事前共有、緊急時は事後速やかに共有
社内納期の変更可最終納期へ影響する場合は必要
クライアント納期の変更不可必須
報酬の追加・変更提案のみ必須
クレームへの正式回答一次受けまで必須

テンプレート8:トラブル・再発防止記録

■発生日:
■案件名・動画ID:
■発生したこと:
■クライアントへの影響:
■直接原因:
■仕組み上の原因:
■今回の対応:
■再発防止:
■マニュアル更新箇所:
■担当者・期限:

テンプレート9:編集者スキル・リソース管理表

編集者得意ジャンル品質段階週上限現在本数平均初稿日数返信時間帯担当可能案件代替候補更新日
Aさん採用ショート単独対応可5本3本2日19時以降X社・Y社Bさん9/1

品質段階は「研修中」「要AD確認」「単独対応可」など、誰が見ても同じ意味になる名称にします。週上限は固定値にせず、本人が定期的に更新できるようにします。

テンプレート10:クライアント別編集マニュアル

■クライアント/アカウント名:
■動画の目的・ターゲット:
■参考動画:
■完成尺・画角:
■フォント・色・テロップ位置:
■カットとテンポの基準:
■BGM・SE・音量基準:
■ロゴ・画像・素材の格納先:
■必ず入れる表現:
■使用禁止の表現・素材:
■過去の主な修正と理由:
■初稿提出先・ファイル名:
■社内初稿/最終納期:
■迷ったときの確認相手:
■最終更新日・更新者:

マニュアルには「今の正解」だけでなく、「以前はどうしていて、なぜ変えたか」も残します。理由がないルールは、担当者が替わったときに再び崩れやすいためです。

テンプレート11:月次売上・外注費・AD報酬管理表

制作月請求月動画IDクライアント売上編集者編集者報酬ADAD報酬その他原価採算差額納品請求支払
9月10月X-001X社5,000円Bさん3,000円Aさん300円0円1,700円済未未

制作月と請求月を分けることで、月遅れ請求があっても制作実績と資金繰りを混同しにくくなります。動画IDは進捗管理表と同じものを使い、同じ案件を二重計上しないようにします。

採算差額は「売上-編集者報酬-AD報酬-その他原価」です。例の金額は仮定で、税の扱いは同じ基準にそろえて記入します。月額で支払うAD報酬は、あらかじめ決めた基準で各案件に配分し、月額を重複して計上しないようにします。代表の作業時間を含めた採算も見たい場合は、別欄で記録してください。

テンプレート12:遅延・連絡途絶時の対応フロー

以下の48時間・12時間・24時間は、運用を設計するためのサンプルです。当時の実際の時間基準を示すものではありません。連絡できる時間帯や休日を含め、担当者と事前に合意して使います。

タイミング状態担当者の行動次の判断
社内初稿の48時間前着手報告なしADが確認返信期限を設定
確認から12時間返信なし電話等、事前合意した別経路で連絡代替候補へ仮相談
社内初稿の24時間前進捗が不足データ引継ぎ可否を確認応援追加または担当変更
クライアント納期へ影響見込み遅延可能性あり代表へ即時報告納期交渉・優先順位変更
対応後納品完了原因と影響を記録マニュアル・配分基準を更新

時間は案件の難易度に応じて調整します。重要なのは、返信がないまま納期当日まで待たないことと、担当変更の判断者を先に決めておくことです。

これからチーム化する人が最初の30日で行うこと

画像は説明用の生成イメージです。

継続案件があり、少人数で外注を試せる場合の実行プランです。採用や育成にかかる期間は調整し、30日で一定の収益や体制が完成することを目標にしすぎないようにします。

1週目:利益と工程を見える化する

まず、現在の案件について、受注単価、作業時間、修正回数、外注可能額を書き出します。利益がほとんど残らない案件をそのまま外注しても、管理負担だけが増えます。

2週目:1人へ一部の案件を任せる

最初から複数人を採用せず、継続案件の一部を1人へ任せます。初稿の違いと修正内容から、足りない指示を洗い出します。

3週目:修正をチェックリストに変える

同じ指摘を繰り返さないため、修正理由を共通ルールとクライアント固有ルールへ分けます。

4週目:進捗と外注費を一つの案件IDで管理する

納品した時点で、担当者と支払額が記録されるようにします。月末にチャット履歴から本数を数える運用をやめることが、規模拡大の土台になります。

まとめ:任せる範囲と確認する仕組みを、一つずつ作る

私のチームでは、クライアントごとにADの担当を決め、一次添削と進捗管理を任せる体制へ変えていきました。連絡途絶による納期遅延を経験してからは、中間報告、再連絡・担当変更、ADによる進捗確認をルールにしました。

最大40人・月330本という数字の背景には、編集者の教育、ADの教育、本業の前後に行う確認や営業といった仕事がありました。

一方で、人数と本数が増えれば、必ず利益が増えるわけでもありません。外注費、修正工数、AD報酬を把握できなければ、売上が増えた分だけ管理負担が膨らみます。

これからチーム化する場合は、いきなり大人数を目指す必要はありません。

まず1人へ任せ、修正を記録し、次の人でも再現できるルールへ変える。その積み重ねが、継続できる動画編集チームになります。

動画編集者・AD・制作パートナーを募集しています

画像は説明用の生成イメージです。

私たちのチームでは、継続的に動画制作へ関わっていただける方を募集しています。

動画編集者として参加したい方

ショート動画を中心に、実案件を通して品質と対応力を高めたい方を募集しています。編集技術だけでなく、納期、報告、修正の反映を大切にできる方を歓迎します。

応募時は、ポートフォリオ、使用ソフト、週の対応可能本数、連絡できる時間帯をお知らせください。

AD・動画編集ディレクターとして参加したい方

編集経験を活かし、一次添削、進捗管理、編集者への指示、クライアント対応へ業務範囲を広げたい方を募集しています。編集品質に加え、納期・返信、指示の言語化、進捗管理、自発的な報告・提案を大切にしています。

応募時は、編集・添削の経験、管理した案件の規模、クライアント対応経験、対応可能な時間帯をお知らせください。

外注先・制作パートナーとして連携したい方

個人編集者だけでなく、一定本数をチームで受けられる制作会社・編集チームとの連携も募集しています。ショート動画、横動画、サムネイル、モーション、撮影など、対応できる領域と月間キャパシティを確認したうえで案件ごとにご相談します。

応募時は、①対応領域、②月間対応可能本数、③使用ソフト、④チーム人数、⑤品質確認の体制、⑥ポートフォリオ、⑦希望単価をご記載ください。

よくある質問

動画編集チームは何本から作るべきですか?

本数だけで決めるものではありません。継続案件があり、自分の編集時間が営業や顧客対応を圧迫し始めた段階が目安です。まずは1人へ一部の案件を任せるところから始めるのが安全です。

編集者1人に何本まで任せられますか?

動画尺、編集内容、本業の有無、修正回数によって異なります。「対応できます」という自己申告だけでなく、過去の平均初稿日数と現在の締切を確認して決めます。

AD1人で何人の編集者を管理できますか?

一律の正解はありません。当チームのピーク月は、代表を除く40人のうちADが4人、編集者等が36人でした。AD4人のうち1人はクライアント対応から納品まで担い、残り3人は一次添削と進捗管理が中心でした。担当範囲は案件ごとに異なるため、この人数をそのまま管理人数の上限として使うことはできません。

編集者が納期に遅れた場合はどうしますか?

納期当日まで待たず、中間確認の時点で遅延可能性を判断します。クライアント納期へ影響する前に、担当継続、サポート追加、担当変更のいずれかを決めます。

編集品質のばらつきはどう防ぎますか?

共通チェックリストとクライアント固有ルールを分け、編集者のセルフチェック、ADの一次添削、必要案件のみディレクター確認という段階を作ります。

テスト編集は無償でもよいですか?

当チームは以前の無償テストから、完成尺約1分の有償テストへ変更しました。応募者の作業時間への対価や、選考への信頼を大切にしたいと考えたためです。実施する際は、報酬とあわせて作業範囲や成果物の利用有無を明示します。

編集者やADの報酬相場はどのくらいですか?

金額だけで一律に判断することはできません。完成尺、素材尺、演出量、修正範囲、月間本数、クライアント対応、最終責任の有無によって必要工数が変わるためです。編集者は1本単価、ADは1本単価・担当クライアント単位・月額固定などから、実際の責任範囲に合う方式を選びます。募集時には金額だけでなく、業務範囲と追加報酬が発生する条件まで示します。

修正対応は何回まで報酬に含めるべきですか?

通常の誤字修正や指示の反映漏れと、発注後の方針変更による作り直しを分けます。「修正2回まで」のような回数だけでは、1文字の修正と構成変更が同じ1回になってしまいます。回数に加え、報酬内の通常修正と、追加見積もりになる大幅変更の定義を合意しておく方が実務的です。

本業を続けながらでも運営できますか?

可能ですが、即時返信できない時間を前提にした担当制と緊急連絡ルールが必要です。代表しか判断できない業務を減らさなければ、本業中も通知を追い続ける状態になります。

スプレッドシートと専用管理ツールはどちらがよいですか?

少人数ではスプレッドシートでも十分です。人数と案件数が増え、同じ情報を複数の表へ転記するようになった段階で、自動連携や専用システムを検討します。高機能であることより、全員が更新できることが重要です。

参考資料・出典

※利用者投稿と個人の体験談は、業界全体を示す統計ではありません。本記事では、読者が抱えやすい不安を把握する補助材料として扱っています。

筆者:tomoni_admin

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